カテゴリー
壷.花入.花生

富本憲吉 色繪角瓶

こんにちは!初夏の気温を感じる6月になりました。

本日は、梅雨入り前の重たい空気も明るくしてくれるような華やかな作品、富本憲吉 色繪角瓶をご紹介します。

富本憲吉 色繪角瓶

幅8.5×高さ約20 (cm)とやや小ぶりな角瓶です。

底のサインより、本作は昭和28〜29年頃の作品と思われます。

側面のうち二面は、赤い花の文様が縦に三つ並んでいます。これは梅の花で、デフォルメされてなお生き生きと花開く様が表現されており、模様を追求しそこに個性を求めた富本憲吉ならではの美意識を感じさせます。

抑揚ある線で描かれています

他の二面と首部分は斜線を組み合わせたシンプルな菱形の文様で埋められており、大胆な中にも独自性のある色使いで、洗練された印象も持っています。

明るい白の器肌と色絵のコントラストが美しく、置いておくだけで空間を明るく彩ってくれるような逸品です。

こちらの作品は店頭にて展示中です。当店へお越しの際はぜひご覧くださいませ。


富本憲吉 略歴

1886年 奈良県生駒郡安堵村に生まれる

1904年 東京美術学校(現・東京藝術大学)図案科に進学、さらにイギリスに留学し工芸意匠の調査・研究に励む

1913年 バーナード・リーチとの交流の中から楽焼に取り組み始める

1915年 故郷奈良に本格的な窯を築き創作に励む

1926年  奈良から世田谷に住まいを移し窯を築く

1944年 東京美術学校教授

1946年 終戦後、京都へ移る

色絵に加えて金銀を同時に焼き付けるという技法(金銀彩)を完成させ、羊歯文様等による独自の作陶様式を確立

1949年 京都市立美術大学教授

1955年 重要無形文化財「色絵磁器」保持者(人間国宝)に認定される (1954年の文化財保護法改正によって新設された重要無形文化財の保持者認定制度発足後、最初に認定された者の一人となる)

1961年 文化勲章受章

1963年 逝去


大阪市北区角田町8番7号 阪急うめだ本店7階 古美術ギャラリー 雅翔堂塩谷

営業時間 10:00~20:00(阪急うめだ本店に準じます)

Tel: 06-6313-7618

Mail:umeda@shiotani16.jp

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です