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象嵌彩塩釜アマゾン香櫨

今井政之(1930〜2023)
略歴
1930 大阪府生まれ
1952 楠部彌弌に師事
1965 日本陶磁協会受賞
1989 ペルー共和国クスコ美術学校客員名誉教授就任
1998 毎日芸術賞受賞
2004 日展常務理事就任
2012 広島県竹原市名誉市民の称号を受ける
2018 文化勲章受賞
2023 逝去

今井政之は岡山で備前焼の修業を始め、京都で「彩埏」の技法で知られる楠部彌弌に師事しました。また象嵌法の第一人者であります。
「象嵌」とは「かたどり、はめる」といった意味であり、シリア・ダマスカスが発祥の地となる加飾法で、日本には飛鳥時代にシルクロード経由で伝来しました。
一つの素材に異質の素材をはめ込む技法の事を指します。
中でも今井政之は「面象嵌」と呼ばれる象嵌の中でも手間のかかる技法を用いて魚などを表現豊かな作品を生み出してこられました。

さて、当店にございます象嵌彩塩釜アマゾン香櫨ですが、描かれている魚が海外の大きな鯰という事で大変珍しい題材の作品となります。どこか愛らしい表情の正面顔と、悠々と泳ぐ横の姿の2通り描かれおり、どちらも表情豊かな素晴らしい作品です。


特に目の部分が立体的に飛び出しており、まるで生きているかのように感じられます。

 

 

絵だけでなく香櫨のフォルムもドテッと重厚で存在感のあるこの作品、只今店頭にて展示しておりますのでお近くに来られた際は是非ご覧になってみて下さい。

 

大阪市北区角田町8番7号 阪急うめだ本店7階 古美術ギャラリー
営業時間 10:00〜20:00(阪急うめだ本店に準じます)
Tel:06-6313-7618
Mail:umeda@shiotani16.jp

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赤繪鳳凰文香爐

本日は福島武山「赤繪鳳凰文香爐」をご紹介します。

福島武山(1944〜)

略歴
1944年 石川県金沢市生まれ。
1963年 石川県立高校デザイン科卒業。
1998年 第23回全国伝統的工芸品コンクールのグランプリ・内閣総理大臣賞等受賞
2003年 石川県指定無形文化財(九谷焼技術保存会会員)認定。
2008年 九谷焼伝統工芸士会会長に就任。
2021年 瑞宝単光章受章

幕末から明治期に石川県で盛行した、九谷赤絵細密画。それを受け継ぐ第一人者で現代に伝える名工 福島武山

 

作品の特徴としては赤色の細かな線で、小紋・花鳥・風月・人物を描き上げられています。
ポイントとして一部金彩を使用していますが、ほぼ赤絵のみで仕上げる為、線の太さの均一さと赤色の濃淡の均一さが見事なまでに描かれています。

さて本日紹介します「赤繪鳳凰文香爐」も純白の素地の上を細かな赤色の線で描かれた鳳凰をモチーフにした香炉になります。この命を吹き込まれたかのような鳳凰の絵は、躍動感があり大空を威風堂々と羽ばたいているようです。

また蓋も香炉のモチーフとしてポピュラーな蓮の花が描かれており、精緻で立体感を見事に表現されております。

 

実はこちらの作品は、皇太子殿下御成婚記念に制作された希少で貴重な作品です。

 

店頭にて展示中です。お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。

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青瓷袴腰香炉

梅雨というよりもう真夏な日々が続いております。

本日は涼しげな作品をご紹介致します。

三代諏訪蘇山 青瓷袴腰香炉です。

こちらは南宋 龍泉窯青磁の写しで、中国古代青銅器の「鬲(れき)」を模した形とされていますが、日本では袴をはいたような姿から袴腰と呼ばれています。

厚くかけられた釉薬とメリハリのあるプロポーション、胴の角と褐色の足先がアクセントになっています。

火屋は銀製で四君子が透かし彫りされています。

こちらは店頭で展示中でございます。

お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。

↓東京美術倶楽部 ECモール TSUNAGUにも掲載中です。

https://tsunagu-toobi.com/ja/artworks/928?gallery_id=3